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「視聴率男」の発想術 五味一男 23:01

五味一男といえば『エンタの神様』の総合演出の人だ。他にも『クイズ世界はSHOW by ショーバイ』『マジカル頭脳パワー!!』『投稿!特ホウ王国』『速報!歌の大辞テン!!』を手がけ、『24時間テレビ』でのマラソンなどのチャレンジ企画と応援歌という現在の形を作った人だ。そんな人が本を書いたというので手に取ってみた。読んでいくうちに、なぜ僕が彼の手がける番組を見なくなったか分かった気がした。


この本を一言で書けば「人の話は聞くな」になる。市場調査で世間の要求に応えるのではなく、普通の人には発想できない潜在的に眠っている要求を想像しろと書いてある。これはよくある話で、ある食品メーカーが市場調査をしたら「無農薬で安全なら高価で買う」という結論が出た。そこで要求に応えるように商品を作ったら、さっぱり売れなかったなんて話もあるぐらいだ。声に出せる要求なんてものは、片手間に考えたものであったり、もうすでにある物や誰かの刷り込みが多く使い物にならない。だからこそ、自分の中に1000万人の普通の人つまり大衆を想像させて、彼らというか自らに問いかけるべきだと書いてある。


首を傾げたくなることもある。僕が受け取るにはこのように書いてある。意見を言う人は「自分が頭がいい(優れている)」と思っている人だ。そんな人は少数だ。彼らの主観に振り回されず、声なき大衆だけを相手にすれば良い。声なき大衆を計れるのは視聴率だけであり、だからこそ視聴率は大事だ。声なき視聴者の為に出演者の言葉に字幕スーパーをつけてあげ、CM明けに見逃さないようにCM前の内容を繰り返し放送する。視聴率とは親切率なのだと。


読み進めると「自分以外を認めてないのは?」と思ってくる。意見言う人を無視し、無口な視聴者には手取り足取り子供扱いする。本書の後半には他の製作者に「なぜ、私のようにヒット番組を生み出せないのか」嘆き、私は体を壊すほど考えているんだぞと書いてしまう。「あれは私が考えた」という記述も多い。番組本ではないにしても、テレビの話でスタッフと共に苦労して考えたという逸話が出てこないのも凄い。


『クイズ世界はSHOW by ショーバイ』始まった頃は逸見政孝が叫ぶ「さぁ、みんなで考えよう!」など製作者が考えたことを冷ややかな目や口を挟む山城新伍や野沢直子を置いていた。『マジカル頭脳パワー!!』ではどんな問題でも答える所ジョージがいた。その頃は製作者の意図通りには行かず、悪ノリする現場を容認していたと思える。『SHOW by ショーバイ』の拡大版の逸見VS山城なんてスタジオで生まれたものだろう。クイズを通じての会話や掛け合いが面白かった。


『マジカル頭脳パワー!!』で所ジョージが降板した前後でスタジオの雰囲気は変わる。クイズからゲーム中心に変わり、出されたゲームを挑戦する形になり司会者と解答者の掛け合いは減る。『投稿!特ホウ王国』では司会者は投稿VTRを振り審査員は感想を述べると役割だけこなし、極端に会話がなくなる。『週刊ストーリーランド』や『速報!歌の大辞テン!!』のあたりから主演者の役割がさらに減る。そして、ショートアニメや歌の変わりに無名の芸人にキャラクターあたえ、耳に残るフレーズを繰り返し毒舌ぽいこと言わせているのが『エンタの神様』だ。演目に掛け合いの漫才は使わず、ピン芸や歌ものが多いの特徴だ。「さぁ、みんなで考えよう」から「友達と遊んでみて」や「投稿した人には賞金をあげます」と参加させていたのが、テレビの前で何も考えるなという作りに変わっているようにも思う。


五味一男はいつ頃から人の話に期待しなくなったのか?今までの番組を終了させた原因でも書いてあれば、少しは解けるかもしれない。でも、さすがにそんなことは本書には載っていない。高視聴率だった番組から視聴者が離れていった理由を彼はどう分析したのか知りたい。


彼はヒットした理由はテレビ業界だけでなく普遍性があると講演を始め、本を書き始めた。使命感もありそうだ。周囲の人に意見する人はいなくなり、おだてる人ばかりになれば五味一男は神様になれる。自己を否定し1000万人の普通の人の気持ちが分かる200のレベルの自分(彼はクリエイターの部分をこのように表現する)。おぉ、神様の条件にピッタリだ。実際崇めている人はいそうだ。そのうち番組名から『エンタの』が外れる日が来るかもしれない。そうしたら、また彼の手掛ける番組を観ようと思う。



| テレビ | comments(2) | trackbacks(1) | posted by げそ -
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Comment








私もこの本読みました。でもあラさんとは少し違った印象でした。
最初は私も五味氏に対してあまりいい印象はもっていませんでした。でも、2冊の本を読んでいるうちに考えが変わりました。
五味氏は「ストーリーランド」の失敗を潔く認めているし、何よりも視聴率は獲りにいって獲れるものではない、全ては視聴者がジャッジするものだから・・・と新書で語っているからです。
アマゾンの評価が絶対的なものではないにしても、この人の考え方に共感を覚える人々が多いのもまた事実です。 1度新書の99%
をお読みになっては・・・。
posted by 柳や | 2007/02/16 11:53 PM |
新書を買わなくちゃダメですか。
僕はヒットする物を作る必要もないですし、「ストーリーランド」の失敗もヒット狙ってとれるものではないも本書に書いてあるので購入する予定はないです。

お近くのテレビを見ていただければ分かりますが、各局でも五味氏の手法を真似て、話す言葉をそのまま字幕スーパーに流しCM明けにCM前の映像を流す方法を取り入れています。
はたしてこれらの手法を取り入れる前によりもテレビを見る人は増えたのでしょうか?五味氏は編成局EDというエライ人だったそうですが日本テレビは視聴率1位になれませんでした。

きっと五味氏のヒットを生み出す能力は他の人に継承できるものではないと思います。普遍的な物ではなく、それは術であり理論を超えたものだと思います。
ただ、彼の能力で売れる本を書いてしまっただけではないかと。

金山の近くで魅力的なスコップを売っているだけですよ。

ところで柳やさんはテレビ観てます?
posted by げそ | 2007/02/18 6:02 AM |
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速報!歌の大辞テン速報!歌の大辞テン(そくほう うたのだいじテン)は、2005年3月23日まで日本テレビ放送網系列で毎週水曜日19:58〜20:54に放送されていた音楽|音楽情報バラエティ番組。番組ロゴ表記は「速報!歌の大辞10」(「10」の上に振り仮名)。.wikilis{font-siz
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